フィラリア予防
フィラリア症とは
蚊がいるところには感染の可能性があります。
フィラリアとは、犬や猫の体内に寄生し、生命をおびやかす可能性がある寄生虫です。
フィラリア症は、ミクロフィラリアと呼ばれる幼虫が蚊を介して動物の体内に入り込み、
成長したのちに心臓や肺の血管に寄生することで発症する病気です。
この蚊はヒトスジシマカやアカイエカ、トウゴウヤブカなど日本国内でごく普通に人間を吸血する蚊であり、
動物の年齢に関係なく感染が広がっていきます。
犬や猫の体内に侵入したフィラリアの幼虫は、およそ6ヶ月ほどで最終寄生場所である肺の血管や心臓に移動し、その組織を傷つけることで様々な症状を引き起こします。
フィラリア症の最も効果的な予防法は、定期的に予防薬を投与することです。フィラリアの媒体となる蚊に刺されないことですが、蚊は室内外を問わず存在するため、常に接触する可能性があるため予防薬の使用を推奨します。
フィラリア感染による症状
- 興奮時や早朝に乾いた咳をする
- 元気がなくなり散歩を嫌がる
- お腹に水がたまる
- 体重が減少する
- 失神する
- 苦しそうな呼吸や咳をする
- 食欲がなくなる
- 嘔吐する
- 体重が減少する
フィラリア症予防の種類と
投薬時期
錠剤タイプ
おやつタイプ
スポットタイプ
5月から11月までの7ヶ月間、毎月1回の投薬でフィラリア症の予防を行います。
予防シーズン前には、フィラリアに感染していないことを確認するためにフィラリア抗原検査(血液1〜2滴)を行います。
注 射
年1回の注射によって1年間フィラリア症の予防が可能な「プロハート12」があります。
この注射を接種している場合は、フィラリア抗原検査が免除となります。
ノミ・ダニ予防
近くに潜んでいる危険から
身を守るために
ノミはカーペットやクッションなどの寝床に隠れており、犬や猫の身体に寄生することで痒みによる皮膚炎、ノミの唾液に含まれる物質によるアレルギー、吸血による貧血、消化管内寄生虫の感染などを引き起こす可能性があります。気温が13℃以上ある環境があればノミは繁殖が可能なため、寒い冬であっても、暖房を使用している室内では繁殖と寄生を繰り返してしまいます。
草むらなどに潜んでおり、犬や猫が外出した際に被毛や皮膚に付着し、寄生します。多くのマダニに寄生された場合には血液が吸血されることにより貧血の原因になる可能性があります。また、犬の場合は「バベシア症」、猫の場合は「ヘモプラズマ症」を媒介することもあり、近年では人間に対しても「SFTS(重症熱性血小板減少症)」という感染症を引き起こすウイルスが媒介されることもわかっています。